私も軽度のパニック障害症状に悩んでいます。もう3年くらいになりますが、きっかけは何だったのかは正直今でもわかりません。
ひとつ思い当たるのが当時はストレスと将来に対する不安がすごく大きかったです。
ただ、ここ1年くらいは良くなってきたように感じています。
ひどい時期は外出するのも気が重が重くて家族と近所のスーパーに行くのも、すごく気持ちが落ち込むんでしまうような状態でした。
最近は近くのスーパーに一人で車で買い物にも行けるようになり「底は脱したのかな?」と自分では思っています。
パニック障害とは
パニック障害は、不安障害のひとつで、突然、激しい発作(パニック発作)におそわれる病気です。
そして、パニック発作は、恐怖や緊張などをきっかけとして健康な人にも起こりえます。
パニック障害は、特にきっかけや理由もなく、突然激しい呼吸困難や、動悸、めまいなど症状に襲われるパニック発作が起こるのが特徴です。
「このまま息ができなくなって死ぬのではないか」という強い不安感や恐怖にかられますが、通常、発作は長くは続かず、10分以内にピークとなり、ほとんどの場合は30分前後で自然におさまります。
また、体の異常ではないので、命の危険はありません。
やっかいなのは、繰り返し発作が起こるために「また発作が起きたらどうしよう・・・」という「予期不安」や「広場恐怖」といった症状をが引き起こされます。
パニック発作を繰り返し、予期不安が一ヶ月以上続いたり、関連して広場恐怖をおこしている状態をパニック障害といいます。
パニック障害は100人に1人はかかるといわれており、だれでもかかるおそれのある病気です。
予期不安とは
予期不安とは、パニック発作を経験するとパニック発作に強烈な恐怖を感じる。
このため、発作が発生した場面を恐れ、また発作が起きるのではないかと、不安を募らせしまう、これを「予期不安」という。
そして、神経質になりパニック発作が繰り返し生じるようになってしまう。
広場恐怖症とは
広場恐怖症(ひろばきょうふしょう)とは、ほぼ毎回恐怖や不安を誘発するため、公共交通機関や、あるいは広い場所や閉ざされた場所を避けていることが6か月以上持続している、不安障害に含まれる精神障害である。
典型的な広場恐怖症は、繰り返されたパニック発作の結果としての合併症である。
パニック発作、パニック様症状が起きることを恐れる。
パニック様症状とは、パニック発作ではないが似たような発作で、症状が限られている。
従って広場に限らず、旅行や家の外に出ること、群集 、発作時に避難できない閉鎖的な空間などが、恐怖や不安を誘発する対象になる。
パニック障害になりやすい人は?
パニック障害になりやすい人は、「女性」「若年者」「一等親(親、兄弟)がパニック障害」の場合に多いことが知られていますが、だれでもかかる可能性のある病気です。
パニック障害の原因は?
原因は、今のところまだはっきりしていないところもあります。
しかし、これまでの研究から、パニック障害は気持ちのもち方だけでなく、脳内の不安に関する神経系の機能異常に関連していることがわかっています。
これは、パニック障害の患者さんでは、脳の3つの部分に通常とは違った変化が起こっていることが指摘されているためです。
大脳
思考や意思などの高度な精神活動にかかわる場所です。
パニック障害ではこの部位のセロトニンの分泌異常により、回避行動などが生じると考えられています。
大脳辺緑系
本能的な不安や興奮が生まれる場所で、ここで分泌されるセロトニンという物質がその調整を行っています。
パニック障害ではこの部位のセロトニンの分泌異常により、漠然とした強い不安が続くのではないかと考えられています。
青斑核・視床下部
青斑核(せいはんかく)は脳幹部にある核で、この周辺にはレム睡眠の発現に重要な役割を担う部分があるとされている。
脳内で危険があるとサインを出し、このサインを視床下部がキャッチし血管や心臓、汗腺に反応を起こします。
パニック障害ではこの部位の誤作動により、危険がないのにもかかわらず、パニック発作が起こってしまうのではないかと考えられています。
パニック障害の治療法は?
治療法には大きく分けて2つがあります。
① 薬物療法 と②認知・行動療法
そして、この両者を併用すると最も治療効果が高いと言われています。
認知・行動療法は、大きく5つからなっています。
- 心理教育
- 継続的なパニック症状の観察
- 不安を抑える技術の習得
- 認知再構成
- 実地(避けている場所)での暴露(暴露療法)
これらの治療法は「パニック障害」に有効です。
特に5は、患者さん側の“清水の舞台から飛び降りる”ような勇気が必要となりますが、効果が出ると薬物療法よりも再発が少ないとされています。
まとめ
パニック障害のために、できなくなることはありません。
芸能人、スポーツ選手で自分がパニック障害だったとカミングアウトしている方もたくさんいます。
病気に前向きに対処し、仕事やスポーツなど、いつもどおり行うぐらいの気持ちが必要です。
また、疲労や睡眠不足は「パニック発作」を起こしやすくするため、十分な休養を取ること、そして、アルコールやカフェインを含むコーヒーなどの嗜好品の飲み過ぎは症状を悪化させますので、注意しましょう。