私は不安感に襲われることが一番の悩みです。
少しでも緩和できればという思いで普段から情報収集をしています。
不安障害になってからというもの、メンタル本をかなり読むようになりました。
今回の記事では、パニック障害の克服法を紹介している「敏感すぎるあなたへ 緊張・不安・パニックは自分で断ち切れる」を読んだ感想をまとめます。

この本はAmazonや楽天でのレビューが、とても良かったので読んでみようと思いました。
「敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる」はどんな本?
あがり症、不安などはあなたのせいではなく、脳の誤動作かも。
仕事などで極度の緊張、息苦しさ、腹痛が続き、何かおかしいと思っている人、また、心療内科に行っても「単なるストレス」と言われるだけの人など、病的とは言えないまでも、緊張や不安で日常生活に支障が出ている人向けの、自分でできる行動療法。
食生活、運動、思考法などを変えるだけで、心がすっとラクになる。
ドイツで大ベストセラー!
ベルリン有名クリニック臨床心理士が脳科学に基づく画期的な方法を伝授。
食事、運動、「テンセンテンス法」、「5つのチャンネルテクニック」……etc.
脳に「良い手本」を見せて、すばやく、持続的に不安を断ち切る。
もう不安にはならない!
「敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる」というタイトルだけに、 パニック障害や不安障害に悩む人に向けて書かれた本です。
著者はドイツのベルリンでカウンセリングルームをしているクラウス・ベルンハルト氏。
帯には「最新の脳科学に基づく画期的な方法を伝授」「脳に良い手本を見せて、すばやく、持続的に不安を断ち切る。」とあります。
認知行動療法や曝露療法とは違い、脳で良いイメージを浮かべる。
すなわちイメージトレーニングをすることで症状を改善してくいく治療法を紹介した本なのです。

今までとは違ったアプローチで新しい治療法なんだよ!
著者について
クラウス・ベルンハルト <Klaus Bernhardt>
臨床心理士。科学・医療ジャーナリストとして活躍後、心理学、精神医学を学ぶ。
現在、不安症やパニック発作の専門家として、ベルリンでカウンセリングルームを開設。
最新の脳科学に基づいた画期的療法はドイツで注目を集めている。
脳神経科学教育マネジメント協会(AFNB)会員。
「敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる」の内容は?
目次
- 不安やパニック――その真の原因は?
- 心の声を聞く
- 不安を引き起こす外的要因とは
- ポジティブな脳の回路を作る
- 困ったときの即効テクニック
- 不安にさよならする日
1~3章の前半部分は不安やパニック発作の原因やメカニズムについて書かれています。
パニック障害や不安関連の本を読み漁っている人にとっては復習といったところです。
そして4~5章の後半部分ではクラウス・ベンハルト氏による最新の脳科学に基づいた方法のやり方を具体的が解説されています。
独自の方法テンセンテンス法で脳をリハビリする
この本の本題と言いますか、メインになる治療法、それが「テンセンテンス法」です。
10(テン)の文章(センテンス)を作り、日替わりで1つずつイメージするという方法です。
このテンセンテンス法にはルールがあります。
- 否定を含まない
- ポジティブに
- 現在系で
- 具体的に
- 自力で到達できること
このルールを守り、毎日イメージトレーニングすることで脳にポジティブな印象を植え付けることが狙いです。
かなりザックリと紹介していますが、本書の中では丁寧に解説されているので、読めば容易に実践できます。

私もテンセンテンス法をやっていますが、脳内でポジティブイメージを浮かべるのは、なかなか難しいです!

それだけネガティブ思考がクセになっているんじゃない?
パニック発作による不安や身体症状を止めるテクニック
テンセンテンス法のほかにも、不安やめまい、のぼせ、息苦しさなどの身体に現れる症状を止める対処法も紹介されています。
本書では五感を使うテクニックを使います。
例えば、パニック発作が引き起されるときに、視覚的なイメージをきっかけに起こる人、聴覚的イメージの人、触覚的イメージの人、嗅覚的イメージの人、味覚的イメージの人と個人個人で違ってくるそうなんですね。
私の場合、改めて考えてみると視覚的なイメージをきっかけに不安の波に飲み込まれていました。
不安に飲み込まれ息苦しさと手のしびれに襲われる自分が一瞬脳に浮かぶのです。
これは本書を読むまでは気づけなかったことです。
「敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる」の口コミ・感想を少しご紹介
私はAmazonのレビューが良かったのが、購入のきっかけでした。
それではレビューの中で、いくつか参考になったものをご紹介したいと思います。
この本は、結論から言うと「非常におすすめ」です。
筆者も書かれているように、患者が次々と新しい本に手を出すのは従来の方法では完治しないからだと思います。
この本に書かれていることは今までと全く違う方法での「不安症」「パニック障害」を治療する試みです。
精神論はないです。気を紛らわすようなこと、座禅や、瞑想などもしなくていいです。
深呼吸も関係ないですし、しない方がいいそうです。
あまり書くとこれから読む方によくないと思うので省きますが
大変理にかなった方法で、すっと不安感がなくなり、ある部分即効性もあります。
よく悪夢を見る方だったのですが、悪夢も見なくなりました。
少し普及してきている「EMDR」という治療法と似ている部分があり十分なエビデンスがある治療法ですので、困っている方は一度この本を読んでみてほしいなと思います。
一通り読みながら試して見て効果があると感じた。
これまでは認知療法やグループセッション、不安などを告白したり、子供の頃のことを思い起こしたりする方法が改善するための正しいやり方だと思っていたが、それは脳に対する古い常識に基づくアプローチであり、結果としてよりネガティブな感情が強化されてしまうということ。
今では脳は成長したり強化することが分かっているため、脳の働きを望んだ方向に促すためのトレーニング手法を説明したものだった。
精神的に不安定な人は読む価値があると思うし、困っている知人には勧めたい。
不安障害、特にパニック障害を自力で治したい患者に向けの書籍です。
最新の精神医学に基づく内容からNLPに近い技法まで幅広く扱っています。
健康が理想の人生をもたらすのではなく理想に近付こうとする勇気が人を健康にする
という著者の主張に感銘を受けました。
まとめ
正直、本書で紹介されているテンセンテンス法を実践してみましたが症状の寛解には至っていません。
しかし、本書で提示されている、脳でクセになっている「ネガティブな考え方」を「ポジティブな考え方」に変換するという考え方はパニック、不安などにすごく有効なのではないかと思います。
ネガティブな脳のクセを意図的にポジティブな癖で上書きしていけば症状は改善するという著者の提示には目からウロコです。
実際にテンセンテンス法で、ポジティブなストーリーをイメージしてみるのですがポジティブなことだけをイメージし続けるのはなかなか難しいものです。
自分の脳が、かなりネガティブ思考になっているということを痛感しました。
一方、本書で紹介されている症状への具体的な対処法は多少の効果も感じています。
対処法を紹介しますが、息苦しさを感じたとき、「喉からお腹の中にステンレスの配管が通っているイメージをする」、といった感じもの、高所恐怖症で高い所にいるときの不安を感じたとき、「足の下にスプリンクラーの強い水圧が持ち上げられていることをイメージする」といった具合です。
本書を読むことで、症状が出た時の新しい対処法を知ることができましたし、今でもテンセンテンス法は継続しています。
なにより、本書を読んでいると「治るのではいないか」というポジティブな感情が沸き上がり、希望が持てて、気持ちが楽になりました。
緊張、パニック、不安で悩んでいるなら、この本で何かきっかけをつかめるかもしれません。

良書だと思います!